こんにちは。
私は2019年秋に、右も左もわからない状態で「イラストレーターになる!」と言ってお勤めをやめました。
翌2020年の元旦、大阪・心斎橋のApple Storeへ行き、MacBook ProとiPad Proをまとめ買い。
あの時はなんてバブリーな経験をしていたのか…。
しかしあの時ほど創作意欲がものすごく高まっていた時は、そうたくさん記憶にあるわけではありません。
アナログで絵を描くには鉛筆画しか自信がなくて、でも仕事やSNSに載せるのは限界だし…
という理由でデジタルイラストにシフトしました。
しかし今は、デジタルどころかAIが到来していますよね。
そんな中、なぜ絵の具を使った絵を描いたのか。
そこで今回は「情熱」について書き連ねていきたいと思います。
最後までお読みいただけますと嬉しいです。
アートを欲するとき
実は私自信が結構アート作品を購入する人間なのです。
「心が渇いた時に潤してくれるもの」、それが私にとってお金を払う価値があると感じるアートです。
先日ウクライナのアーティストから半月かけてアート作品を購入したのですが、開封して一週間が経った今もすごくハッピーです。
パワー・オブ・アート。
アートには人生の幸福度を高めてくれる効果があることを肌で実感しています。
NFTアート:日本を飛び出して海外で得た新たな感性
私は2022年2月からNFTアーティストとしても活動をしています。
仮想通貨のバブル期に参入してどん底の時期もずっと販売し続けてきたので、水も甘いもわかりました。
業績等数字は全て画面に出ますから、コレクターのステータスを満たすのは容易いです。
デジタルでOKなアートコレクターなら仮想通貨を買って購入してくれる方が多いかな、というのが肌感です。
ですが2022年の後半からは仮想通貨、主にイーサリアムが不調になり、売れ行きは最悪に…。
かろうじて値段を下げれば売れたのですが…その頃から自分は日本のNFTマーケットが合わないと感じていました。
今思えば、NFTだけではないのですが、そもそも芸術は男性社会だからなのかもしれません。
それがNFTでは如実に現れていて、当時は言語化できなかったのですが、感触として馴染めませんでした。
「男性ユーザーを満足させる女の子」を描くことに苦しくなっていたのです。
そこから私は、右手にApple Pencilを、左手には英会話の本を持ちながら英語圏でNFT活動をするようになります。
海外は女性の集いが多いので楽しかったです。
ただ…みんなが集まるプラットフォームは安すぎる。
そこで、ブロックチェーンはなくても世の中に1点しかないアートを制作したくなり、個人で行動することにしました。
広い世界でアートを吸収してこの場に帰ってくることができたのは、私の大きな成長材料です。
一番面白かったのが抽象画。
日本ではニッチなジャンルですが、飾りやすいアートでもありますし、奥が深いです。
抽象画の解釈は簡単で、快か不快でいいと思っています。
油彩画家のパレットナイフに憧れて台所のバターナイフを使う
↓音が出ます
2024年を迎えまして、メイン戦力のデジタルイラストは私の中で一旦幕を閉じました。
そこで一番苦手だった流動性のある画材、そう、かねてから苦手だった絵の具を使いたくなったのです。
そのきっかけは…
年末に、一般の方があるコンテストへ応募した作品がありました。
それは異様なまでの緻密なマジック(マーカー)で着色されていて、こちらより申し出てNFT化してお金を払い、売ってもらったこと。
あの時に、アナログでしか表現できないことは確実にあると思いました。
ですが私はアクリル絵の具を使って絵を描いてみたいと思うようになるのですが、いかんせん全く筆の使い方がわからず…
そこでYouTubeで「アクリル画」で検索をしたら、ある面白いものを見つけました。
キャンバスに絵の具を数色ダイレクトに乗せ、パレットナイフでスプレッドしていく光景で、私は童心に返ったのごとく面白くてやりたくてたまらなくなったのです。
最初は原色を置いていくのですが、混ぜるうちに濁ってくる現象も絵心をくすぐり、台所へ走ってバターナイフを持ち出し見様見真似でやってみました。
私は一発描きをしてしまうタイプなので、その一発目がこの作品のうねりです。
ウソがつけない私がキャンバスで鼓動を打っているのかというぐらいリアル。
ご覧になってみていかがでしょうか。
私はこの絵を見るたびに自分が自分を見ているような感覚になります。
実生活では見慣れない抽象絵画の中にあるアニメ絵
前述にもありましたが、日本では抽象絵画やエモーショナル・アートはニッチです。
なぜなら日本人は花鳥風月を好むから。
とはいえ抽象画はインテリア性があるんです。
この絵は「私のスキを詰め込んだもの」。
西洋由来の抽象絵画と日本由来のポップカルチャーが合体した、更にニッチを行く作品になっています。
アニメや漫画、ゲーム、そして90年代カルチャーを存分に吸収して大人になり、NFTで海外のアーティストにたくさん触れて見てきた光景が一枚のアートになっています。
理屈抜きで懐かしいアートです
私は1983年生まれで昭和から平成になってポップカルチャーが世界中に広がっていった様子を知っています。
今はテクノロジーの躍進でアニメ産業なども映像がものすごく美麗になりましたが、個人的には2000年になるまでのテイストが好きです。
とくに90年代が大好きなので、国内のポップカルチャー好きさんの中では遅れて気味で、絵に懐かしさが出ます。
自分のスキを詰め込んだ作品がユニークで人の心を潤すことができれば感無量です。
さいごに
アートは、「宝物を見つけた感覚になってもらいたい」
制作者として私はこう思っております。
この作品がお客様にとっての宝物になることを楽しみにして…
ここで締めさせていただくことにします。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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